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形と機能

機能と形


システムには2つの系統の構成要素がある。1つは形に関する構成要素、もう1つは機能に関する構成要素である。形は部品のことであり、機能は動作のことである。


システムは部品の集まりとして表現することができ、動作の集まりとしても表現できる。それぞれの部品には個別の動作の役割が与えられており、それらが一体になることでシステム全体としての動作が発現する。


形は写真(静止画)で理解できるが、機能は写真で撮ることができない。機能は、動作の前後と変化の過程を動画にすることではじめて理解できるようになる。


形には有形と無形が存在する。

スマホの例にあげると、有形はディスプレイ、内蔵カメラ、電源ボタン、内蔵スピーカー、CPU、メモリなどである。無形はOS、アプリ、部品に内蔵されたソフトウェアなどである。


人間の例で考えると、有形は頭、肺、心臓、手足などであり、無形は脳内にある情報や感情である。


形にとって重要な意味を持つのは配置である。どの場所にどの要素を配置するかによって要素間の関係性が変わり、形が変わることになる。


また、形の変化が機能に対しても影響を及ぼすことになる。自動車の例で考えると、エンジンをどの場所に置くかによって、自動車全体の部品のレイアウトや外装デザインの形が大きく変わることになり、運動性能にも影響を及ぼすようになる。


機能は処理対象(オペランド)と処理(プロセス)で構成されている。処理対象は物質・エネルギー・情報のいずれかであり、処理によって対象の状態が変化する。


自動車の内燃機関(ICE: Internal Combustion Engine)の例で考えると、ガソリンという物質がエンジンの中に入って高圧・高温で燃焼することによってエネルギーに変換され、そのエネルギーを車輪に伝えることによって自動車が前に進むことが可能になる。


また、発生したエネルギーを使って各種のセンサーを動かし、路上から危険情報を察知したら自動ブレーキをかけるということも可能になる。


階層構造


機能と形は階層構造を持つことが一般的である。

上位と下位はそれぞれ目的と手段の関係になっている。


上位から下位に具体化・詳細化するときは、複数の代替案が考えられるため、実験して評価するかシミュレーションなどで評価するかを行い、案を確定する。


その際、エビデンス(証拠)をもとに議論を行って関係者と結論を出し、下位の要素を確定する。実験やシミュレーションのためには投資と時間が余分に必要になる。将来大きな失敗を冒さないための事前の勉強代である。


また、一般的には代替案を評価する基準にはトレードオフが存在し、「彼方立てれば此方が立たぬ」という関係になっている。全ての基準において優れた代替案というのは、基本的には存在しない。


どの基準の優先順位を上げ、どの基準を下げるのか。あるいは、両方の基準の向上を実現するために、時間と労力をかけて特別な工夫を準備するのか。上位から下位への過程で、様々な決断を行う必要がある。


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